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【中部圏特集3・自動車2】電動化や自動運転技術 進む「CASE」対応 連携急ぐサプライヤー各社

中部の今を伝える中部圏特集
統合ECUソフト開発の合弁会社「ジェイクワッド ダイナミクス」が4月に立ち上がった
統合ECUソフト開発の合弁会社「ジェイクワッド ダイナミクス」が4月に立ち上がった
 電動化や自動運転などの技術進展は完成車メーカーのみならず、それを支えるサプライヤーにも協調、連携の道を急ぐように迫っている。サプライヤー各社は持てる知恵とすり合わせ技術を結集し、クルマの進化や競争力向上に一段と貢献していく構えだ。

■投入を早める
 トヨタ自動車は、電動車の世界販売台数を「2030年に550万台以上」としてきた従来目標を5年前倒しで達成させる方針。ハイブリッド車(HV)を中心に市場投入を早める考えで、自動車関連産業の電動化対応がこれまで以上に急務となっている。
 トヨタはこれまでも電動車の開発や商品ラインアップの拡充を積極的に進め、1997年に電動車の時代を切り開いたHV「プリウス」を商品化。以来20年以上にわたって普及に取り組んできた。HVはすでに30モデルを超え、17年1月末にHVの販売が累計で1千万台を突破。20年までにはHVの累計販売台数を1500万台に増やす目標を設定している。
 一方、14年には量産型FCV(燃料電池車)「MIRAI」を日本で発売し、その後米国、欧州にも展開先を広げた。FCVは走行時に水しか出さない車で、HVなどとともにエコカーの拡販で二酸化炭素(CO2)排出量の大幅な削減に貢献する。20年以降のFCVの世界販売台数は年3万台以上を目指している。
 トヨタは電動車の普及に向けて今年4月、HVなど電動車の特許技術の大半を30年末まで無償開放すると発表した。需要があればモーターや制御機器をセットにしたシステム自体も他社に供給する。寺師茂樹副社長は会見で、「電動化技術のサプライヤーになる」と述べ、ビジネスモデルを変革する姿勢を強調した。
 世界的に環境規制が強まる中、注目が集まるEVは電池の開発や安全性、コストなどに多くの課題を残している。トヨタは自社でHV技術を囲い込む従来の戦略を転換し、他社の導入を後押しして市場拡大を狙う。
 HV技術の供与では、すでにスズキなどと合意済み。スズキはトヨタから世界市場でHVシステムの供給を受ける。また、欧州では20年後半にトヨタのSUV「RAV4」と「カローラワゴン」のHVをそれぞれスズキのブランド名で販売する。

■電動化推進
 こうした電動化推進の流れを受け、サプライヤー各社も研究開発や設備投資の強化、他社との協業を積極的に進めている。デンソーは自動車の電動化領域で開発・生産体制を強化するため、18~20年度の3カ年で1800億円を投資すると発表。この一環として20年5月に約400億円を投じて安城製作所(安城市)に「電動開発センター」を新設する計画で、基幹部品の開発から量産まで一貫して行う態勢を整備する。約2400人が勤務する見込みで、現在建設工事が着々と進められている。
 またデンソーとアイシン精機、ジェイテクト、アイシン精機子会社のアドヴィックス(本社刈谷市)の4社は、自動運転や車両運動制御のための統合ECUソフトを開発する合弁会社「ジェイクワッド ダイナミクス」を4月に設立。センサーやステアリング、ブレーキといったハードウェアを組み合わせることで、より高度な自動運転技術を実現していく。
 デンソーとアイシン精機は駆動モジュール開発・販売の合弁会社「ブルーイー ネクサス」も折半出資で4月に設立した。HV、PHV、FCV、EVなど幅広い電動化ニーズに対応できる駆動モジュールの商品ラインアップをそろえ、自動車メーカーのエンジンに合わせた適合業務まで対応できる体制を構築する。

■グループ事業再編
 こうした連携の一方で、グループ事業再編の動きも加速。デンソーは今年4月に、トヨタと両社の主要な電子部品事業をデンソーに集約することで正式合意。電子部品の開発・生産事業の集約を合わせて20年4月に実施する。
 デンソーは愛三工業への出資比率を約38%まで引き上げるとともに、両社間で重複するパワートレイン事業の一部を愛三工業に譲渡する検討も始めている。このほか、トヨタ全額出資子会社で歯車製造を手掛ける豊精密工業(本社瀬戸市)の全株式をトヨタグループのジェイテクトに売却する検討を始めたことも発表。20年1月の合意を目指しており、重複事業の解消が一層加速しそうだ。
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