論説」お金の地産地消へキックオフ 新しい地域内資金循環考える

更新日:2011年 9月30日 (金)

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 愛知県はこのほど、名古屋市中村区のウインクあいちで「『お金の地産地消』促進事業キックオフシンポジウム」を開催した。
 社会的課題の解決に取り組む事業への金融として、市民ファンドが注目を集め、市民から集めた資金を地域のために生かす新しい取り組みが全国各地広がり始めている。
 そこでNPOなどの資金の受け手、金融機関や中間支援組織など資金の生かし手、市民ら資金の出し手の参加を得て、『お金の地産地消』、すなわち新しい地域内の資金循環を考えるためのシンポジウムを開催。定員の100人を大きく上回る150人が参加し、熱気溢れる議論が交わされた。
 愛知県は今年度から、新しい公共支援事業としてNPO等活動基盤整備支援事業を実施しており、その中のテーマのひとつが「寄付・融資の促進」。委託事業先を募集し、東海地方初のNPOバンクであるコミュニティ・ユース・バンクmomoが採択された。
 momoでは今後、「地域で資金が循環しない本当の理由」を総合テーマに、11月から全5回の連続セミナーを開催。また、さまざまな専門家の参加を得て「お金の地産地消」促進委員会を立ち上げ、幅広いアドバイスを受けていく。
 活動期間は半年間で、集大成として地域内の資金循環の大切さを訴える冊子の作成を計画。こうした活動をスタートするにあたり、キックオフシンポジウムを開催した。
 シンクタンク・ソフィアバンクの藤沢久美副代表が基調講演し、地域創造基金みやぎの鈴木祐司常務理事が実践報告。NPO法人レスキューストックヤードの栗田暢之代表理事、社会福祉法人むそうの戸枝陽基理事長、中京大学の由里宗之教授、momoの木村真樹代表理事によるパネルディスカッションを行った。
 「税金は多くの問題を抱え、銀行は貸出先が見つからないというように、従来型の資金循環の仕組みが壁に突き当たり、新しい仕組みづくりが必要になっている」
 「NPOもさまざまで、寄付や出資を受けるには透明性が必要。資金の中間支援組織を通じて受ける仕組みができ、報告義務が必要になれば、それだけNPOの運営もしっかりしたものになる」
 「信用金庫はもともと地域内の資金循環を担っており、信託銀行などの既存の金融機関が取り組む余地も大きい」
 「米国の金融機関といえば効率一辺倒の印象があるが、その一方でコミュニティーバンクが充実しており、税制も整備されている」
 キックオフシンポジウムにふさわしく、日本社会全体に関わる幅広い観点からの指摘がなされた。

 
 
 

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