「論説」失敗から始まった社会貢献 持続力が築く企業と市民の輪

更新日:2011年 5月31日 (火)

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 水処理総合サービスのエステム(名古屋市)は6月10日、日本ガイシフォーラムで恒例の「環境フォーラム」を開催する。
 今年で21回目を迎え、自然環境について考えるフォーラムとして根強いファンを持つ。毎回全国から500人くらいが参加し、うち3分の1は常連。参加者の中には、1年に1度会うのを楽しみにしている同窓会のようなグループもあるという。
 環境学習活動のネットワーク、なごや環境大学2011前期に参加しているが、21回というロングランを示す例はほかになく、持続力を示している。
 第1回は1991年。しかし、動機は市民とともに環境について深く考えることではなく、求人対策だった。当時は求人難の続くバブル経済下。水処理という地道さの求められる企業に就職しようとする学生がいなかった。
 このため、大学生に環境問題の大切さを訴えるフォーラムを開催し、参加した学生に入社を呼び掛けたが、入社を希望する学生は1人も現われなかった。
 目的が達成できず、失敗に終われば、そこで止めてしまうのが普通の判断だが、翌年の2回目からは一般市民に参加を求めるフォーラムとして開催し、同社の社会貢献活動として定着。1994年の4回目からは、環境月間の6月に開催している。
 フォーラムの企画・運営にあたっては、エステム方式ともいうべきユニークな方法を採用。入社4、5年目の若手社員を中心に、10人くらいで実行委員会を編成し、ほかの先輩社員は一切口を出すことなく、計画から実施に至るまでのすべてを若手社員に委ねている。
 実行委員会は毎年1、2月ごろから活動を開始し、テーマを決め、フォーラムの内容を固め、講師を依頼し、チラシを作成して、参加を呼び掛ける。
 毎回、若手の新鮮なパワーが注がれることが、持続力の源のひとつと見ることができる。
 フォーラムのテーマは、「最近の水環境とその対策」「地球環境の現状と水問題」「水環境保全」など、水処理サービスを提供する企業だけに、水に関するものが多いが、環境問題全般への関心も高めている。
 昨年のテーマは「水がつなぐ生命」。COP10開催にちなみ、「生物多様性」と「伊勢湾」をキーワードに、自然の恩恵について考えた。
 今年のテーマは「人工と自然のハーモニー」。生物多様性という場合、自然とそれを破壊する人間という対立的な見方に傾きがちになるため、今年は視点を変えて、人間の活動も自然の一部ととらえ、人工物と自然の調和という切り口から環境問題を考える。

 
 
 

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