福岡県知事・麻生渡氏 九州自動車産業の展望は

更新日:2009年 11月27日 (金)

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「中部と比べると九州は、高度人材も含めて人材の余裕がある。その点は大いに評価してもらいたい」と話す麻生知事

 ハイブリッド車(HV)などエコカー人気に加え、世界各国の経済対策を追い風に、自動車販売は回復傾向にある。トヨタ自動車のHV生産の主力拠点が、福岡県のトヨタ自動車九州。九州の自動車産業の展望や取り組みについて、「北部九州自動車150万台生産拠点推進会議」の会長を務める麻生渡福岡県知事に聞いた。
 ―昨秋以降、減産が続いたが九州経済への影響は。
 「生産台数はずっと順調で、一昨年度が113万台。だが昨年度は96万台まで落ちた。ただ、今年度は回復基調にある。国内も最近は前年実績を上回っているし、米国も良くなっており、中国やインドも良い。九州の生産能力は今年末にも154万台になるが、各社にとって国内では最新の設備。目標の150万台は必ず達成できると考えている」
 ―自動車産業の育成についての戦略は。
 「まず部品の地元調達率70%を掲げている。150万台の生産となると、地元での部品調達が不可欠。中部から持ってくるのでは、輸送コストやCO2排出が問題となる。今後とも中部はじめ全国から企業誘致を進めていく」
 「もうひとつは人材養成。高校から大学院まで総合的に一貫したものが必要であると考え、『150万台推進会議』の専門委員会として『自動車先端人材育成委員会』を開設した。ここではメーカーの希望する人材、将来にわたって必要とされる人材―を分析し、それに対応する教育を総合的にやっていく。福岡県だけでなく、九州各県にも参加してもらっている」
 ―HV比率が高まると70%の現調率は難しいのでは。
 「HVシステムだけ見れば、そう見えるかもしれないが、部品を新たな企業に発注するというのは、基本的にモデルチェンジなど新しい車に切り替わる時。だからHV比率が高まったから現調率が高くならない、ということではない。切り替えのタイミングの中で新たに新規参入していくということだ」
 ―エコカーについて九州の取り組みは。
 「HV、ディーゼル、電気自動車などがあるが、忘れてならないのは水素、つまり燃料電池車。これについて我々は、研究開発から社会実証、関連企業の人材育成まで取り組んでいる。地域として力を入れ、また世界的な拠点を目指して成果も上げつつある。これを今後も活かしていきたい」
 ―麻生知事は、高齢者向けの自動車でも音頭をとっている。
 「地方の高齢化は、今後も進む。そして地方には、公共交通機関が少ない。自動車を使わなければ病院も行けないのが現実。そう考えると、高齢者にも使える自動車がないと地域社会は成立しなくなる。センサーなどの技術はできている。それを活用し、少々運動能力が衰えていても、機械が補う自動車を作ろうではないかと。この動きを福岡県が引っ張っていきたい。そして、コンセプトが固まってきたら、福岡でも研究開発を担う。いずれ、韓国や中国も高齢者比率は高まる。高齢者向け自動車の開発は、現在の日本の地域社会に不可欠だが、世界性を持った需要でもある。ほとんどの自動車メーカーも、その需要は認めている」
 (30日に「九州自動車産業特集」を掲載します)

 
 
 

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