トヨタファイナンシャルサービス社長 鈴木武氏 国内、買い替え促進に知恵

更新日:2008年 7月25日 (金)

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「管理監督よりも全体のレベルを引き上げる統括会社を目指したい」と話す鈴木社長

 トヨタファイナンシャルサービスの社長に鈴木武氏が就任した。トヨタ自動車専務から、世界三十二カ国で展開する自動車販売金融会社などトヨタの金融事業を統括するトップへの転身。縮小する国内市場の一方で、拡大を続ける新興国、国内外の課題も多い。新社長の抱負や今後の戦略を聞いた。

 ―まず、抱負から。
 「会社には存在意義と託されたミッションがある。トヨタ100%子会社として、ミッションは明確でトヨタ車の販売支援。現在は三十二カ国、営業利益も一千億円を超えるレベル。規模としては一定のところまできた。量的な成長から質的な成長を目指す」
 ―重点地域は。
 「日本と米国は金融にとっても大切な国、そのほかは中国、ロシア。インドは検討課題。日米の市場は質的に変わっていくので、金融会社がやるべきことも変わっていく。中国は金融会社がしっかりして、伸びていく市場でお客様をつかまえたい。ロシアも同じ」
 ―国内市場が厳しい。
 「いろいろ考えて動いても市場は縮小している。もう少し買いやすい金融商品を知恵を絞って考えたい。残価設定型ローンも有効な商品だが、市場の変化に対応した商品、例えば、環境対応マインドの高まりに対して、早く買い替えていけば、より燃費の良い車になることを促進する商品とか。考えれば出てくると思う」
 ―前三月期は北米が営業赤字だった。
 「前期は期末に金利が下がり、金利スワップの評価損でマイナスがでたが、今期かなりの部分が戻ってくる。米国は構造的に利益の出る会社になっており、貸倒率は相対的に低い。サブプライムローンの影響はそんなに大きく受けていない」
 ―新興市場で低価格車を売っていくには。
 「金融会社はこれまで世界中でモータリゼーションの進展に貢献してきた。トヨタも安い車を提供するが、全額を現金では買えない。低価格の車に月賦を用意することは金融会社の大事な役割になる」
 ―インドについては。
 「インドは社債市場がなく資金調達が難しく、与信審査もなかなか大変だ。ただ、資金調達のメドがたてば出ようと思う。与信の審査能力は動きながら考えるしかない」
 ―国内で銀行業に参入する可能性は。
 「基本的な役割はトヨタ車の販売支援。海外では銀行免許がないと、販売金融業が展開しにくい国もあるから取得しているが、日本ではそういう状況ではない」

 <プロフィル>すずき・たけし 1970年(昭和45年)3月名古屋大学経済学部卒、同年4月トヨタ自動車販売(現・トヨタ自動車)入社、2000年取締役、常務役員、専務を経て、08年トヨタファイナンシャルサービス社長に就任。碧南市出身。61歳。

 
 

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