日野自動車社長 白井芳夫氏 ディーゼルHVを進化

更新日:2008年 7月22日 (火)

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「チーフエンジニアを強化していきたい」と開発力の強化を目指す白井社長

 日野自動車の社長に白井芳夫氏が就任した。商用車の国内市場は冷え込んでいるが、経済成長が伸展する新興国・資源国など海外市場は拡大を続ける。原材料高や米国経済の失速など厳しい状況にある中で、二〇一五年の長期ビジョンを掲げる白井新社長に、今後の経営方針を聞いた。

 ―厳しい環境の中での社長就任だが。
 「確かに環境は厳しいが、自分ではなんともできない。ただ、状況を打開する策はすべて手の内にある。商品力の強化、海外進出の拡大、生産効率の向上。まだまだ我々にできることが多い。環境は逆境だが成長できる」
 ―商品力の強化は。
 「乗用車と違って、トラックは差別化が難しい。例えば、米国では大型トラックが主流だが、かつて乗用車で日本車が評価されたように、トラックでも品質や燃費面で選択肢を増やせば、米国市場も変わるだろう。その有力な候補がディーゼルハイブリッド(HV)。いま、販売している『デュトロ』より一回り大きくなるが、進化させたHVを米国に投入したい」
 ―長期ビジョンで一五年に海外十五万台、国内五万台の計二十万台を掲げている。拡大する海外戦略は。
 「現在、世界五十カ国で販売しているが、いすゞさんは百二十カ国。海外進出に拍車をかけていく。中近東もそうだか、トヨタの優秀な代理店にもお願いする」
 ―生産効率の向上は。
 「トラックは多品種少量生産だから、乗用車と比べ生産効率は悪い。逆にいうと、改善する余地があるということ。ウエストバージニア工場は一車系一エンジンの生産だが、今後エンジンの追加など改良を進めていく」
 ―七月から国内で値上げに踏み切ったが。
 「いま、私も含めて説明に回っているところ。社内でも重く受け止めて、良い商品づくり、信頼できる人づくりをお客様に約束している。そうした値上げの趣旨を説明することが重要で、つながりを深めるチャンスだと思っている」
 ―トヨタが北米の生産体制を見直したが。
 「アーカンソー工場は、トヨタのインディアナ、テキサス両工場で生産している『タンドラ』向けの駆動系部品を供給しているから影響は大きい。期間従業員を減らすなど対策は打つが(今は)試練の時期ということ」
 ―トヨタグループの中で、商用車メーカーとしての役割は。
 「競合するのはダイムラーやボルボ。トヨタ内に商用車センターができ、トヨタ車体、いすゞ自動車もある。基本的にはトヨタが考えていくことだが、個別に投資していたら莫大な金額がかかってしまうから開発や生産、特装でも一緒にやった方が良い部分もあるのだろう」

 <プロフィル>しらい・よしお 1973年(昭和48年)3月北海道大学大学院工学研究科修士課程機械工学専攻修了。同年4月トヨタ自動車工業(現・トヨタ自動車)入社、2001年取締役となり、常務役員、専務を経て、07年に日野自動車副社長。北海道旭川市出身。60歳。

 
 

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