講師：吉野 安里 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 教授〕

木材には様々な性質があります。すなわち「森林」「再生可能な資源」という生物資源的な性質、「林業」「山村振興」という社会的な性質、「木材の物性」「木質材料」という物的な性質、「木のある雰囲気」「木でものづくり」という感性的な性質などです。この多面的な性質が他材料にない面白さであり、強みであると感じています。これらの性質をいかに業(なりわい)にし、山村を振興するかを森林文化アカデミーでは学びます。

講師：秋野 卓生 氏〔弁護士法人匠総合法律事務所代表社員弁護士〕

木が割れたら瑕疵なのか？など、木材に関するクレームは数多く発生しています。本セミナーでは、事例をベースに木材と住宅のトラブル回避のための、基本的な法律知識をわかりやすく解説いたします。日常のクレーム抑止やトラブルの初期対応にご活用いただければ幸いです。

講師：吉野 安里 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 教授〕

住宅の土台や外構部材（エクステリア）へ木材をつかう場合（使いたい場合）があります。最近では、土木的な利用もされるようになってきました。事例を踏まえて耐久性（耐朽性）について、対策や工夫を考察します。

講師：瀧本 実 氏〔(有)ライン工業 代表取締役〕

中大規模建築物と言って思い浮かべるのは、開放的な大空間やガラス張りのファサードでしょうか。そこには途轍もない建築のパワーを感じます。そんな建築物を建設する際、コンクリートにしますか。鉄骨にしますか。それとも「木造」にしますか。鉄骨造に限りなく近づけた「木造」の開発についてお話させていただきます。

講師：小原 勝彦 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 准教授〕

木造建築の耐震構造はすばらしいものですが、日々研究を続けていますと、その限界を感じることがあります。通常設計で利用する剛性や耐力等の他、変形性能やエネルギー吸収性能等を考慮することができれば、木造建築の設計の幅が広がります。熊本地震の震災調査を通じて、木造建築の次世代版構造設計についてお話しします。

講師：松井 匠 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 講師〕

日本の木造住宅は、どこから始まり、どうして今のつくり方になったのでしょうか？日本民家から学んだ「木組の家」は、古い家の再現ではなく「現代の民家」です。良質なデザインも、耐震性能も、温熱性能も満たした、100年住み継ぐことのできる木組の家づくりを実現できます。

講師：河本 和義 氏〔NPO WOODAC 代表理事、TE-DOK一級建築士事務所 代表〕

近年、中規模木造建築物が多く建てられるようになりましたが、集成材が基本ではありますが、地域材の利用方法のひとつとして、岐阜県木連と共同で開発した中規模木造建築物に使える製材（ヒノキ）を利用した平行弦トラスと木造ラーメンの特徴、使い方を紹介します。

講師：松井 匠 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 講師〕

空き家率が30パーセントを超える日も遠くないとされ、住宅の除却と減築が提言される日本の住宅事情の中で「古民家」もその対象とされています。日本の街並みと生活をつくってきた「古民家」を理解することで「古民家」の良さを生かした設計・再生が可能です。地域の活性化にもつながる美しい古民家再生の要点と、空き家対策の事例を紹介します。

講師：安江 一平 氏〔ワークショップ 名古屋事務所〕

施主様・意匠設計者の要望に対し、どのような構造設計方針を立て、如何に求められる空間を実現しつつ構造性能を確保するのかを、弊社が担当させて頂いた構造設計物件を事例にご紹介致します。ご紹介物件は一般的な木構造とは少し異なりますが、木構造の可能性と面白さを感じていただければ幸いです。

講師：小谷 宗男 氏〔住友理工(株) 産業資材事業本部化工品事業部 参事〕

制震とは何か？基本原理からわかり易く解説します。なぜ、繰り返される地震の被害が無くならないのか、地震国日本の木造住宅の耐震性能向上はどうしたらいいのか、その答えが制震であり、制震は最も合理的な手段です。やがて制震は標準になっていくと考えています。

講師：辻 充孝 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 准教授〕

省エネと聞くと、なにやら我慢しなくてはいけない気がしますが、省エネと暮らしの豊かさの両立はパッシブデザインで実現できます。地域の持ち味と暮らしを読み、温熱・省エネ設計、暮らしのメンテナンスまで、パッシブデザインの基本的な考え方をお話しします。

講師：山崎 真理子 氏〔名古屋大学大学院 准教授〕

昨今，中大規模木造建築が注目を浴びています．日本には社寺建築など独自のシステムですが大規模木造建築を建設してきた歴史があり，長寿命建築としての実績も構築してきました．これらの建物の維持管理手法を現代科学により下支えしつつ，これからの社会の中で木造建築が復権していくためのファン創りについてお話しします．

講師：辻 充孝 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 准教授〕

環境家計簿という言葉を聞いたことがありますか。皆さんが日常生活で使っている電気やガスを見える化して、暮らしを考えるきっかけになるものです。毎月の光熱費データを眺めると季節ごとの変化が読み取れます。そこから、暮らしを読み解き、より良い住まい方を考えます。

講師：渡邉 須美樹 氏〔(株)木構堂 代表取締役〕

木造の非住宅・中大規模木造について設計事例を紹介して「木質構造の可能性」について解説をおこないます。
今まで住宅等の小規模建物の構造設計や鉄骨、鉄筋コンクリート構造の構造設計者の方にも可能性を実感いただける講義です。

講師：小原 勝彦 氏〔岐阜県立森林文化アカデミー 准教授〕

常時微動測定による木造建築の耐震性能評価の取り組みについて御紹介します。近年では木造建築の非住宅や、CLTパネル工法についても常時微動測定を実施する事例がでてきていますので、御紹介します。