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愛知県信用保証協会

株式会社美里花き流通グループ
家業を企業に、花屋の挑戦は続く

タグ 広告企画

商店街の一角でスタートした美里花き流通グループ。商人の心と留学で培ったグローバルな視野で花屋の常識に挑戦し続けた。失敗も糧とし強靱な組織を作り上げる代表取締役の櫛田篤弘氏に「企業」として存続することの難しさと大切について語ってもらった。

代表取締役 鈴木 昌敏
株式会社美里花き流通グループ
代表取締役 櫛田 篤弘

大切にしていることば

下坐に生きる

商店街とアメリカで身につけた国際商人感覚

当社は、1965年10月父の櫛田正俊が10年の修行を経て「花の店美里」として、瑞穂区の商店街の一角で創業しました。両親の「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」を子守歌代わりに聞き、また商店街の中で育ったため、「商人の基本は信用と信頼」という商人としての心得が幼少期から身についていました。

17歳の時、交換留学生として2週間アメリカで過ごした際も、商人の子としてホスト先ではできる限りのお手伝いをしていました。すると、帰国時にホスト先の方から「費用は持つから、ここから大学に通わないか」というお言葉を頂き、シアトルの大学に通いながらさまざまな経験を積ませて頂きました。
中でもチャイナタウンの花屋でのアルバイトはとても良い経験となりました。オーナーは厳しい方でしたが、大変可愛がって頂き、海外での「商売」を学ぶきっかけとなりました。

帰国してからは、中区の花屋で修業し花屋の基本を学んだ後、実家の花屋に戻り家業を継ぐことになりました。

失敗を乗り越え、家業から企業に

私は、常日頃からこの店舗を「家業」から「企業」にしたいという思いを持っていました。そこで、営業活動の強化に取り組みました。手書きの企画書を作り、まずは行動、と思い飛び込み営業も行いました。花の発注の何が不便なのか、その会社が何に困っているかを考え、お客様のご負担の軽減を図ることに努めた結果、定期的に発注を頂けることになりました。

また、アメリカでは花が一番売れているのはスーパ―マーケットであったことを思い出し、当時の日本ではまだメジャーでなかったスーパーマーケットでの花の販売や、病院内に中部地方初となる「花の自動販売機」の設置、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地を営業で駆け回るなど、ただひたむきに行動と挑戦を続けていきました。

その中でも、花をより身近に感じお客様に喜んで頂けるよう、花の生産日本一を誇る渥美半島で花の買い付けを交渉し、1年がかりで生産者と流通グループを作って、これまで以上に安価で出荷できるようになりました。出荷配送体制の構築を通じて、物流のいろはを学ぶ大変貴重な体験ができました。

やがて販路が全国に広がり、更なる業容拡大を目指して海外販路や国内の多店舗展開を行いました。しかしながら、マネジメント不足による店舗撤退など多くの失敗を経験しました。その経験から、生産性向上やマネジメントを一から勉強し直し、管理者に責任感を持たせるなどの取り組みをした結果、今では従業員一人当たりの生産性が飛躍的に向上し、会社の経営体制を筋肉質に変えつつ、事業を再構築することができました。

現在では、マレーシア、台湾など世界6か国で花を生産し、セントレアの加工センターで集約加工空輸できる設備を整えました。自動花束機も導入することで手作業と比較して4倍の作業効率化を図り、また配送業者と連携することで、国内で唯一、セントレアに到着後24時間以内のスーパーマーケットへの配送を実現しました。その他、オランダ・韓国との三国間貿易を進めるなど、国際ビジネスに向けての取り組みも行っているところです。

生きた師を持ち、奢らず生きる

座右の銘は「下坐に生きる」。奢ってはいけない、身を低くして生きることを心がけおり、トイレ掃除や近隣の掃除を毎朝行っています。また、生きた師を持つことも大切だと思います。私の師は岐阜にある(株)タニサケの松岡会長です。商人としての所作を教わり、経営、そして人生の羅針盤となっている方であり、当社の相談役にもなっていただいています。

逆境下での挑戦、ネット・サブスク、そして未来へ

新型コロナウイルスはこの業界にも大きな影響を与えました。葬祭行事の需要減、 航空便が止まったことで物流も大きな打撃を受けました。
そのような中、成果を上げた取り組みが2つあります。 1つ目は、ネット通販です。従来の花屋の通販と言えば鮮度の問題や通販で売れるのかという不安などでなかなか踏み切れなかったのですが、コロナを機に体制を整え販売することができ、当初の不安をよそに大変好評を頂いています。
2つ目は、来店型の定額制(サブスクリプション)サービス「魔法の花瓶」です。3か月3,300円で花瓶を購入頂き、花瓶を店舗へ持ってきて頂くとお好きな花を毎日でもお渡しできるサービスです。花屋への来店のハードルを下げ気軽に来店してもらえるようにしたいという想いがお客さまにも伝わったのか、おかげさまで来店者数は5倍にも上っており、若い世代にも親しんで頂いています。

当社は経営方針である「ミッション・ビジョン・コアバリュー」を大切にしています。ミッションは、「花を愛するお客様に笑顔で幸せになって頂く」という創業者の想い、ビジョンは「7万人のお客様とありがとうでつながる」、「同じ志を持つ仲間と共に学び成長し続ける」という10年先の会社の未来、そしてコアバリューは「お客様目線で行動できる」、「花屋の仕事に誇りを持てる」など社員の果たすべき役割です。この経営方針を大切にし、お客様だけではなく厳しい時代からついてきてくれた社員に恩返しができるよう、会社を存続させていくことが最大の目標であると考えています。

Company Data

株式会社美里花き流通グループ
代表取締役 櫛田 篤弘
住所 名古屋市瑞穂区神前町2丁目38
電話番号 052-851-3293
URL http://www.hanamisato.co.jp/
紹介金融機関 第三銀行

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