SG第23回チャレンジカップ
GⅡ第7回レディースチャレンジカップ
11月24日(火)〜29(日)

日刊ゲンダイ 企画・制作/日刊ゲンダイ名古屋

年末の平和島グランプリ出場権をかけた最終バトル「SG第23回チャレンジカップ」が24日、蒲郡で開幕。賞金上位34人の熾烈な戦いは見どころ満載だ。

同時開催の「GⅡ第7回レディースチャレンジカップ」は、大晦日決戦となる浜名湖クイーンズクライマックス出場権をかけて女傑20人が激突。男子以上に盛り上がりそう。

Index

チャレンジカップ総展望

  現役最強の走り魅せる
池田 グランプリへ気迫の攻勢

峰竜太
峰竜太
池田浩二
池田浩二

もはや現役最強といえる存在となった峰竜太。ドリーム戦1枠で登場し主役を務める。SG鳴門オーシャンカップ、GⅠは尼崎、芦屋、丸亀の3つの周年記念を獲った。さらにはGⅡボートレース甲子園で深紅の優勝旗を手に。一般戦をプラスすれば驚異の13Vで、10月末までの賞金は1億4千万円超。2位の吉川元浩に4千万円もの差をつけた。当地は優勝こそ縁がないが、初日を勝てばリズムに乗れるだろう。

2枠発進は吉川。年初の若松ⅮCを優出し流れを掴むと、1ヵ月後の下関周年準優勝。昨年戸田で勝ったクラシックを平和島でも勝ち、SG連覇達成。早々と年末へ名乗りを上げた。その後も大崩れがなく、BR甲子園、メモリアル、高松宮記念、児島周年優出、福岡周年Vとギアを上げてきた。出走回数の少ない蒲郡だが心配は無用だ。

吉川に安定感、篠崎絶好調 ナイター王・毒島も気配◎

吉川元浩
吉川元浩
篠崎仁志
篠崎仁志
毒島誠
毒島誠
寺田祥
寺田祥

オールスターでSG初制覇を決めた篠崎仁志。好モーターをきっちりと引き出したのは印象的だった。その後も絶好調ぶりを発揮し、尼崎MB大賞、大村MB誕生祭のGⅡを連続奪取、一般戦を含め4連続優勝と圧巻の走り。秋に入っても平和島、桐生の周年を優出しており怖い存在になる。

深谷知博が一気に駆け上がってきた。先月のダービーでSG初優勝。3日目から怒涛の5連勝で決めた。当地は「得意ではない水面」だが、前回7月戦で奮闘。前節津周年のフライングを克服できれば再び波に乗りそうだ。

地元下関でメモリアルVの寺田祥。まくり差しは天下一品だが、当地との相性で言えば今ひとつ。5年前の一般戦で優勝しているが、その後は記念・SGで予選落ちが多い。今節こそ強烈な存在感を見せつける時だ。

8年連続のエントリーは毒島誠。今年はSG制覇こそないが、オールスターは優出3着、先のダービーでは準優勝。記念は年度またぎで行われた多摩川周年を準Vと優勝。今月の地元桐生周年を勝ち、福岡周年優出とリズムは最高潮といっていい。SGを6つ制しているが5つはナイター戦。稀代のナイトハンターが今年初のSG獲りへ。

覇権を譲るわけにはいかない地元勢は5人。総大将はエース池田浩二だ。冷静な判断力、テクニックは今さら語る必要もない。グランプリ出場を狙って気迫のレースを展開してくれそうだ。平本真之は当地ビッグタイトルこそないが、ここ一番での勝負強さは池田以上。機は熟しており大仕事に期待。柳沢一は当地直前のレースでV。気分よく乗り込んでこよう。

注目レーサー

磯部誠

磯部誠

今や“蒲郡のエース"に成長した磯部誠。9月琵琶湖ヤングダービーを制してGⅠタイトルを手に入れた。一般戦の斡旋が多いとは言え今年は7優勝、当地は4優出2優勝と乗りに乗っている。「一般戦だろうとSGだろうと、一つ一つを大事にしたい」と目の前のレースに全力投球。世代屈指の旋回力で、大暴れの予感がする。 

杉山正樹

杉山正樹

当地前回戦(10月末)で賞金を積み上げて滑り込んだ。蒲郡は一般戦だけなら、前回は優出ならずもそれ以前は3連続で優勝を果たしている。逃げて、まくって、まくり差してと決まり手が全て違う。最近、枠不利時は伸び型にペラを叩いてしっかり結果を出す。心身ともに充実期を迎えた今、下剋上を虎視眈々と目論む。

蒲郡水面相性度で守田桐生

当地との相性の良さ一番は守田俊介。出走回数は少ないが2年前のダービーを制している。前回8月一般戦も優勝と広い水面に全速ターンが合う。2位には桐生順平。18年の周年記念の勝者でフルコースから脅威を与える。池田浩二も上位。2月地区選を差して勝利、記念初Vも02年の当地だ。元地元の原田幸哉も期待に応えてくれよう。峰竜太は鬼門の水面。4月周年優勝戦は絶好枠も湯川浩司の伸びに屈した。24場制覇へは当地と津のみだ。磯部誠は当地7連続優出で連続優勝中。水面熟知も油断は禁物だ。

勝率ランクベスト15

レディースチャレンジカップ総展望

平山 正確無比な捌きでリード

平山智加
平山智加

女子は年末の浜名湖で開催されるクイーンズクライマックス上位12人を目指す戦いに。ドリーム戦1枠で賞金ランク1位は平山智加。8月多摩川レディースチャンピオンで優勝戦2枠だったがインの守屋美穂をまくってV。その優勝を含め、今年は女子戦で5Vと女王らしい戦績を残す。今回も卓越した調整力と正確無比の捌きでシリーズをリードする。

上昇・守屋は反撃体制整う

守屋美穂
守屋美穂

その平山に負けた守屋が2枠。今年は3度のSGに参戦し、超一流にもまれたことで地力は格段にアップした。オーシャンカップでは9走中舟券に5回絡み、男子相手でも互角の戦いを披露。8月以降も9節で7優出2Vと優秀な成績を収め、10月末の常滑では大外から優勝と反撃態勢は整った。

小野生奈
小野生奈
平高奈菜
平高奈菜

小野生奈の今年唯一のVは、10月三国ヴィーナス戦。自らを祝うバースデーVだった。しかし季節を問わず優出をしており安定感は上々だ。当地は7年前、初Vを決めた思い出のプール。気迫の走りでV争いを演じる。今年半ばまでの貯金が効いて、賞金ランク4位の平高奈菜。6月下関のヴィーナス戦で転覆帰郷をしてから流れが変わってしまったが、11月若松一般戦で半年ぶりのV。年末に向けて再び流れを引き寄せる。

細川裕子は隅から隅まで知っている水面で躍動へ。一時期は事故が多かったが、最近は賞典レースを外していない。当地9月のオールレディース戦は優出。地元の意地をみせるには最高の舞台だ。当地相性抜群なのが松本晶恵。4節連続で優出中、2節前には優勝している。今節一番の注目選手となり得るか。

勝率トップは長嶋 気合十分勝負駆け

当地勝率トップは長嶋万記。16年9月と18年10月の女子戦で優勝した。地元開催のクイーンズクライマックスには是が非でも乗りたい。気合十分の勝負駆けだ。あきらめない走りで舟券に絡む。田口節子は9月前回戦と昨年12月の混合戦でV。直近で2回のVと水面相性度は抜群で、今節も期待値大だ。松本晶恵は好きなプールで今年3月にやっと優勝、イメージアップに成功した。地元からは細川裕子。戦えるモーターさえ引けば対等なレースができる。

勝率ランクベスト10

注目モーターベスト10

パワー上々の49・68号機

モーターは5月から使用され半年が経つ。良し悪しははっきり出ていると言っていい。10月のシリーズから温水パイプが着けられている。

複勝率一番の26号機は、夏場に乗り手(杉山正樹・守田俊介で優勝)に恵まれて数字を上げているが、現在はそこまでの感じがない。ただ出足はまずまずあるし、爆発する可能性を持つ。伸びに気配がある49号機。9月上平真二のコメントは「上位の次」。今回出場の松本晶恵、深川麻奈美も揃って「モーターいい」。田中和也で優勝とパワーを見せつけている。そしてもうひとつは68号機。10月事故でプロペラ交換となったが、山崎哲司が「全部の足がいい」と話し、6枠で優出も3着と追いつく足は魅力だ。

他では47、27、14号機の出足に力強さ。74号機は伸びに特徴があって、誰が引くか楽しみだ。

注目モーターベスト10

イン戦信頼は徳増・丸野ら

過去1年において、1コース1着率上位は峰竜太(88.1%)と徳増秀樹(88%)。篠崎仁志(86%)、丸野一樹(84%)もイン戦は信頼できる。2コースは峰竜太と磯部誠が同率首位(50%)。磯部は器用さも持ち合わせている。

女子の1コース単率は拮抗しており75%以上が香川素子、平山智加、小野生奈、田口節子の4人。守屋美穂、平高奈菜の実力者も上位だ。これらの選手の内枠時はアタマで狙っていきたい。

出場選手表

出場選手表