論説=財界・企業人事固まる

更新日:2013年 3月 4日 (月)

 財界や大手企業のトップ人事が熱を帯びてきた。中部地方に桜が咲くころには、ほぼ固まるだろう。「アベノミクス」で円高修正、株高が続いており、この軌道を安定させる支援が財界トップ、大手企業トップに求められよう。
 東芝は6月、田中久雄副社長が社長に昇格、佐々木則夫社長は副会長に。西田厚聡会長は続投する。注目は西田会長の続投だ。
 西田氏は6月に経団連副会長を退任する。一方、経団連の米倉弘昌会長は来年、2期4年の任期を満了する。「西田氏は経団連会長候補の最有力」(トヨタグループ会長)と見る向きもあり、今回の東芝の人事は、それをにらんでいるようでもある。
 経団連の副会長にはトヨタ自動車の内山田竹志副会長の6月就任が固まっている。内山田氏はほぼ同時期にトヨタの会長に就任する見通しで、本業を担う豊田章男社長を支えつつ、財界活動に注力する見込みだ。
 その豊田氏は、日本自動車工業会(自工会)の会長を務めている。トヨタの経営と業界団体のトップを務め、多忙極まりない。トヨタの会長と社長がそれぞれバランス良く、責務をまっとうする形になるわけだ。
 自工会は来年5月、豊田氏が任期満了を迎える。自工会会長は日産自動車、トヨタ、ホンダが持ち回りで務める。次期会長はホンダということになる。そのホンダは空席だった会長に4月、池史彦専務が就任する。来年、自工会会長就任が確実視されている。
 このほどさように財界と大手企業のトップ人事は密接に関連している。第3者からみるとまるで難解なパズルだが、当の本人たちは重責に対し、心中、穏やかではないだろうと推測する。
 さて財界トップや大手企業トップのアウトラインが見えつつある中、ぜひとも実現へ向け注力してほしいことがある。強力かつ持続的な円高修正だ。やや乱暴な数字ではあるが、対ドルならば1ドル150円を目標にしてもらいたい。
 アベノミクスが掲げる物価上昇率目標2%は、バブル期以来の数字である。思い出してほしい。バブル期、為替相場は1ドル150円から160円あたりだったのだ。
 政府が為替目標を掲げると、「自国通貨安誘導」として諸外国から非難をあびる。そこで財界や大手企業から声をあげたらどうだろう。1ドル150円が目標だ、と。もちろんバブルの再来は避ける必要がある。ただ、2%の物価上昇率に耐えるためには、どうしてもエンジン役として製造業の利益が必要だ。強力かつ持続的に円安誘導してほしい。

 

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