
「個店経営が強みだ」と話す長谷川社長
中古品売買の買取王国はこのほど、ジャスダック市場に上場した。中古の衣料品や玩具など中古品売買の主力店「買取王国」やアウトレット品販売の「マイシュウサガール」を展開する。長谷川和夫社長に上場のねらいや今後の経営戦略を聞いた。
―上場のねらいは。
「(上場しない場合)業績はあるところでストップしてしまう。上場すればさまざまな情報、経営資金やより良い人材が確保できる。今後のさらなる事業拡大のため、上場メリットを経営に生かしていく」
―事業の特長は。
「中古品を買い取り販売する『買取王国』と、アウトレット品販売の『マイシュウサガール』などを東海3県に28店、大阪府に2店展開している」
「中古品の買い取りは『買取王国』の店頭とネットを経由した宅配便による買い取りで行っている。対象商品は衣料品、玩具や宝飾品など種類は問わない。売上高構成比率は衣料品が4割、フィギアなどの玩具が2割など。低価格商品からこだわりのある高価格商品まで品揃えは豊富だ」
―「マイシュウサガール」はどんな業態なのか。
「『買取王国』で売れ残った商品や引き取った商品を販売している。主要ターゲットは主婦を中心とした低価格志向のお客さん。商品に100円から1800円まで7つの価格帯を設定し、週が変われば必ず1段階安く提供する。例えば1週目が1300円の商品は、2週目には1千円に安くする。価格に変化をつけ、お客さまの購買意欲を刺激できる。買い取った商品を無駄なく販売することができ、環境にも優しい」
―経営の強みは。
「『個店経営』が強みだ。それぞれの店舗の従業員に対し、商品構成や買い取り価格、販売価格の権限を委ねている。また商品の陳列方法など売り場のレイアウトも任せている。さらに全店の経営情報を各店が共有できるようにし店舗運営に生かしている」
―出店戦略は。
「車社会の中部圏と生活スタイルが似ていて、市場も大きい関西圏にドミナント出店していく。昨年、大阪府に2店出店した。目標は3年後をめどに10店舗体制にする。10店舗が1つの区切りで、その後関東圏に出店していきたい。全体では年間3~4店のペースで出店する」