「論説」 スマホ普及で変わる世界 アプリが開く日本の再生

更新日:2013年 1月23日 (水)

 日本でも急速に普及しているスマートフォン(多機能携帯電話)。従来の携帯電話からの乗り換えが相次ぎ、電車の中でも、スマホでメールをチェックしたりゲームを楽しむ人の数がめっきり増えた。
 時事通信の調査によると、携帯電話保有者のうち、スマホを使っている人の割合が3割に乗せ、20~30代では5割を超えたという。一日あたりの使用時間も増え、音声による通話以外に、メールによるコミュニケーション、様々なアプリ(応用ソフト)を利用したサービスの利用率が増えている。この流れはさらに加速するだろう。
 そのアプリでこのところ急成長しているのが、「NHNジャパン」が開発した「LINE(ライン)」だ。友人と無料通話やメッセージ交換ができるもので、利用者数は世界で1億人を突破したという。
 利用者の多くは携帯メールに慣れた若者だが、日本では約4千万人が利用しているとされる。相手を「友だち」として設定すると簡単に連絡を取り合える仕組みで、気軽に短文のメッセージをやりとりできる。文字ばかりでなく写真も投稿できるほか、キャラクター画像を使える点が若者に受けているようだ。
 これほど短期間に普及したアプリはなく、ゲームなど若者市場をねらった企業の利用も急増している。様々な情報がスマートフォンにダイレクトに届くため、国や自治体が災害情報などを送る手段としても有効だという。
 手軽に情報のやり取りができるため、「出会い系」に使われたり、情報の漏出など、他のインターネットサービスと共通する懸念もあるが、必要な対策が講じられれば、社会インフラとして成長が期待されるのでは。
 インターネットの世界は移り変わりが早い。「iPhone」を擁し、スマートフォンで世界を席巻した米アップルは最新機種の「5」に搭載された地図の不具合でつまずいた。今後、成長が予想される中国市場で、中・韓の製品に押され苦戦していると伝えられている。株価も最高値から大きく値下がりした。「わが世の春」を謳歌していたアップルの天下も、競争相手が力をつけてくればいつまで続くかわからない。
 わが国はこの分野で大きく出遅れていたが、日本で生まれたアプリが世界的に普及すれば、「逆転」もありうる。そもそも携帯電話によるインターネット接続は、日本で初めて実用化された。その先進的な技術がいつの間にか「ガラパゴス化」してしまったが、スマホを舞台にしたアプリ開発競争で勝ち抜くことが、日本の再生につながるのではないだろうか。

 

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