「論説」 日本の航空機産業停滞させるな 世界が認める技術に自信持て

更新日:2013年 1月18日 (金)

 日産自動車が電気自動車(EV)「リーフ」の価格を値下げした。補助金を受けられる場合、最低価格はハイブリッド車(HV)の雄・プリウスのミドルグレードより安くなりそうだ。日産は日本、米国でEV市場で猛攻する。ハイブリッド技術と並んで日本が世界に誇る技術だ。かつて自動車先進国は米国だった。1955年、国内メーカーは海外と技術提携を試み、手探りだった。トヨタは純国産技術にこだわり、初代クラウンを誕生させた。
 現在ではBMWもトヨタの技術を欲しがる。BMWと言えば欧州を代表する高級車ブランドで独自技術にこだわる企業だ。2者は提携に至った。自動車産業以外でも、まだまだ日本の技術は世界を引っ張る。技を磨く精神は日本人のDNAとして根付き、ドイツのマイスター精神とも共通する。
 連続した航空機トラブルで国土交通省は耐空性改善通報、米連邦航空局(FAA)も米国内で運航の一時停止を命じる声明を発表した。FAAはボーイングや航空会社と共に、できるだけ早い時期の運行再開をめざす方針。
 飛行機は様々な部品で構成され、トラブル原因箇所は他国の管轄した部品に起因したものである可能性もある。不具合の発生した航空会社も確率的には多く発注した企業で発生件数が比例するのは不思議ではない。
 他のメディアで元パイロットがコメンテーターとして語っていた。「これだけの燃費を圧縮するのは並大抵のことではない。実現したのは軽量化技術。先進技術の塊のようだ」と現役時代の常識では考えられない様子だった。また、「日本製の部品も多く使われているが、日本の技術を使わなければ実現できなかっただろう」としている。
 尊い命を預かって運航される乗り物でトラブルが発生した今、やるべき事は徹底した原因の究明だ。現在、異常を引き起こした根本の原因は究明されていない状況、運航をストップして時間がかかっても原因を把握、改善されなければならない。愛知県内の航空機関連企業の一社は供給した部品の中に、米国で他社の部品が組み付けられ、そこが原因とみられており、「(当社部品とは)関係はない」と語っている。
 日本の技術で世界をリードしていかなければならない。日本の航空機産業発展を停滞、失われた期間をつくってはならない。世界の航空機産業発展にとって損失となるだろう。逆風をチャンスに産業成長への機首を上げるチャンスに変える機会に。今の国内自動車メーカーが草創期に半周遅れで世界に飛び出し、やがてはHVやEV技術のように世界が欲しがる技術を確立した成功事例がある。

 

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