地域資源を生かし競争力強化へ

更新日:2013年 1月11日 (金)

 地域は競争優位を生み出す重要な要因である。グローバル化の進展に伴い、国境を越えた競争が激化しているが、中小企業が生き抜く上で、地域は競争力を築く基盤となる。地域の集積、社会的ネットワークから企業は競争力を生み出すことができる。新年にあたりこの原点を確認したい。
 我が国には特色のある中小企業が多いが、個々の取り組みだけでなく、企業間の連携、相互協力で予想外の力を発揮できる。企業連携で企業の競争力をアップし、それにより地域経済に厚みと活気が生まれ、それが再び企業にフィードバックされる。
 中部には伝統産業から自動車、機械、セラミックなど幅広く分厚い産業集積がある。トヨタ自動車をはじめとするグローバル企業から特色ある中堅・中小企業が活動する。この地方の多様で分厚い産業集積は、長い歴史に支えられている。東海は古来、東西交通の要衝であり人々が活発に活動し交流してきたところだ。こうした蓄積があり、近世になり産業が興隆した。
 人口減少による国内マーケットの縮小などにより、中小企業の状況は厳しい。円高は修正されつつあるが、企業の海外流出が続き地域経済の空洞化が進んだ。先の見えないなか、足元に目を向けて、地域の資源を大切にしていこう。地域資源とは産業集積であり、特色のある中小企業であり、地域文化である。
 企業は地元の他社との連携、活用を積極的に図っていきたい。そのためには、フェース・ツー・フェースの知恵の交流を盛んにしていこう。デジタル情報があふれる現代であればこそ、フェース・ツー・フェースのアナログ情報は有効である。
 自動車をはじめ中部のものづくりは、「すり合わせ」に象徴される綿密な企業連携により、高品質を確保してきた。しかし、「すり合わせ」はコスト削減に力が注がれすぎてはいないか。
 地域経済団体、行政は地域内のビジネス環境の改善にもっと動いてほしい。運命共同体としての意識を持ち、企業が活動しやすく、他地域からも進出したくなる環境を整えていくべきだ。
 物流面からグローバル化をとらえると、高速・大量輸送の時代ということである。この面で日本の主要都市は東アジアの中で遅れをとっている。中部が競争力を維持するには、名古屋港をはじめ高速・大量輸送の拠点の整備を怠ってはならない。中部国際空港の2本目の滑走路整備についても改めて議論する必要がある。
 中部には企業が競争力を強化できる地域資源がそろっている。企業は足元の地域の蓄積にもう一度目を向け、経済団体や行政はビジネス環境の一層の改善に努めていこう。

 

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