「論説」クルマからコスプレまで 今が名古屋文化創るチャンス

更新日:2012年 8月 7日 (火)

 かつて名古屋は白い街と呼ばれていたこともあった。札幌のようなロマンチックな表情を例えたのではなく、緑がなく建物ばかりが目立つことや文化や観光名所が乏しいイメージからだ。一方、東京には緑が多い。その緑の数だけ、史跡など歴史があり、大切に守られた森がある。街のイメージに文化の色づけをどうするか。名古屋がこれまでに抱えていた問題であり、かつて「白い…」と言われたゆえんでもある。
 地元に文化の芽が伸びている。先日、地元でコスプレサミットが開催された。東海地区のコスプレーヤーたちの聖地と言われる大須には過去最高の1000人が国内外から集まった。この盛り上がりは地元文化の深みを増す大きなムーブメントになっていくだろう。文化は何も歴史が伴わなければならないことはない。
 名古屋の地域性の表現として、排他的という言葉がよく聞かれた。一方で名古屋の文化に深みを持たせるには新しい文化を受け入れる度量の大きさも必要だ。
 名古屋には若者を年配者が暖かい目で見守り、「好きなようにやってみなはれ」の文化が必要と思われる。コスプレは馴染みのない人も多いが、名古屋市中区の錦通りで開催された「徳川宗春道中&世界コスプレサミット錦通りレッドカーペット」では河村たかし・名古屋市長が宗春の姿で登場し、「始まりだぎゃー」の雄叫びを上げてスタートした。市長も参加した企画は「文化」として認知されていると感じた。
 懐かしい人も多い「仮面ライダー」、「機動戦士ガンダム」「セーラームーン」、幅広い人気の「ワンピース」など登場人物がずらり。大須観音、夏祭り開催中の大須ではサミット参加者やお気に入りのコスチュームを来た一般客で熱気に包まれた。誰でも参加、主役となれるお祭りは大盛況に終わった。
 このサミットには20ヵ国から予選を勝ち抜いたコスプレーヤーが集う企画でパレードはロンドンオリンピックのオープニングのような華やかな印象を受けた人も多い。関係者は「名古屋からコスプレ文化を世界へ発信したい」と意気込む。
 リニア中央新幹線は2027年に首都圏、中京圏間の先行開業をめざしており、東京と名古屋間を40分で結ぶ。地元シンクタンクによると買い物客や企業が名古屋から東京へ流出する「ストロー現象」が加速すると予測する。東京から人を呼び込むには相当の魅力付けが必要だ。名古屋の街を何色に染め上げるのか、開通まで15年ある。名古屋駅前では玄関口の顔づくりでビル群の整備計画が進む。白い街からの脱却、文化のない所へ人は集まらないを肝に命じて。

 

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