「論説」名専会協組設立60周年 新しい発想で活動の輪拡大へ

更新日:2012年 5月29日 (火)

 名古屋地区の老舗専門店が加盟する名古屋専門店協会は、1952年(昭和27年)8月に協同組合を設立してから今年で60周年を迎える。協会の歴史はさらに古く、起源は1917年(大正6年)11月に誕生した「商業同志会」。ここから数えれば95周年目にあたる。
 地域の暮らし向上や経済発展への貢献を目的に商業者が結集したもので、1922年(大正11年)2月に「名実会」となり、1936年(昭和11年)12月に「名古屋専門店協会」が発足。法人化したのは戦後だが、伝統・文化を重視する精神は脈々と受け継がれている。
 協同組合設立から数えた前の節目は、10年前の50周年。しかし、50周年と60周年の間にはひとつの活動の変化があった。
 経済環境の変化は老舗専門店の経営にも大きな影響を及ぼし、加盟店数はじわじわと減少を続けていたが、この流れを変え、活性化を目指すための試行錯誤が始まったのだ。
 確かな手応えを感じているのが08年度からスタートした「おもしろセミナー」。会員数が減少を続ける状態では、まとまった事業予算が組みにくい。しかし、会員は老舗ばかりで専門知識は豊富。こうした老舗の知恵を提供し、専門店ならではの魅力を1人でも多くの人に伝えていこうというものだ。
 手探りのスタートだったが、回を重ねるごとに口コミで評判が広まり、昨年度の参加者は年4回合計で118人。新年度は6月21日に第1回を行うが、すでに定員に達し、9月6日の第2回もほぼ定員に達する人気ぶり。
 セミナーのスタイルも当初は座学中心だったが、担当する加盟店を会場にして店の雰囲気を楽しんでもらうなど、演出にも工夫を凝らしている。
 「おもしろセミナー」を機に、日専連桑名会など近隣の専門店会と親睦を深めたり、昨年度からは会員間の情報交換や励まし合いを商いの改善につなげる「老舗らく楽談話会」も開始している。
 しかし、新事業への取り組みが、そのまま会員拡大に結びつくほど世の中は甘くない。「おもしろセミナー」効果で一時は増勢に転じたが、経済環境の厳しさから一進一退の状態が続き、新年度は会員数27店のスタートとなった。
 しかし、活性化への取り組みはさらに続け、津田節哉理事長は第60回総会で「温故知新ばかりでなく、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)も活用して口コミの輪を広げ、当面の目標として会員50店をめざそう」と呼び掛けた。今後の展開に期待がかかる。

 

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