「論説」地元企業連携の支援事業

更新日:2012年 4月13日 (金)

 より踏み込んで交流を グローバル化の中で、各地域が埋没しないために地域ごとに特色のある産業集積を一層進めることが求められる。このため、各地の地域経済団体や行政機関が地元企業同士の連携強化を図る取り組みを盛んに行っている。成功事例も出ているが、事業が増えている割には成果が上がらないように見える。企業連携の重要性は増しているが、成果を上げるためにはただ交流するだけでは難しい。
 企業連携への関心は高い。本紙でも企業連携に関する記事が増えている。企業が厳しい競争を生き抜くため、外部の資源を積極的に利用しようとする機運が高まっていることが背景だ。
 各社とも他社と連携し、新たな展開を探っている。連携へのニーズは強く、異業交流会など各地で連携支援事業が行われているのに、なぜ成果が少ないのだろうか。
 それは日本企業の特徴にまず原因があると思う。日本企業はチームプレーを重視し、組織に強みを蓄積する。各社が独自のやり方をつくり上げて業務を進める。日本の企業はそれぞれ独自性があり、それが競争力につながってきた。原因はこんなところにあるのだろう。
 大手企業の企業統合が当初の見込み通りに効果が出なかったり、途中で統合計画が破談になることもある。欧米の事例のように、なかなか円滑に進まない。
 大げさに言えば、企業連携は異文化交流である。企業ごとの独自ノウハウ、文化が刺激し合いながら、新しい付加価値づくりを目指す。気が合えば成果が上がるが、その逆になることもある。成果の分け合い方など実務上の検討も十分とは言えない。
 各地の経済団体などで企業連携事業が盛んだが、問題意識が希薄な担当者もいる。「お見合い」の機会を提供しただけで、その地域の企業連携が活発になり、新しいビジネスが次々と生まれることはない。関係機関はより踏み込んだ支援を行い、企業は性急に成果を求めてはいけない。
 親企業と下請けの関係には慣れている。親企業のやり方に中小企業が合わせる。また、繊維や陶磁器産業などでは、生産工程を分け合う業界内の分業が行われてきた。
 今求められている企業連携は、企業同士が対等の立場で知恵を出し合い、新しいものを作り上げること。それにより、我が国の産業をブラッシュアップし、競争力を再構築することである。企業連携の成功事例が増えることが期待される。

 

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