「論説」中部企業・経営計画で変革打ち出す 事業構成見直しやテコ入れ

更新日:2012年 4月 6日 (金)

 新しい経営計画を作成し、大胆な変革を打ち出す中部の企業が目立つ。どの業界も経営環境が大きく変化しており、従来のやり方を踏襲するだけでは成長は期待できない。激変する情勢に対応し、既存事業の検証に加え、環境関連など新成長分野への投資拡大などより踏み込んだ内容が目立つ。
 従来の中長期計画は売上高など業績目標が中心だったが、業績目標を掲げながら、そのプロセスで大胆な施策を打ち出している。大同特殊鋼グループの「2014中期経営計画」は主力工場の知多工場に積極的な合理化投資を行い、主力製品の大幅なコストダウンと品質向上を計画している。国内工場に思い切った投資を行い国際競争に勝ち抜くととともに、高性能モーターに使われる次世代ネオジム焼結磁石など新成長分野を積極拡大する。
 豊田通商の「グローバル2020ビジョン」は現在の自動車関連中心の現在の事業構造から、事業ポートフォリオの大胆な変更を打ち出している。自動車など主力の「モビリティ」の競争力強化に加え、生活関連・食などの「ライフ&コミュニティ」、環境・資源などの「アース&リソース」の3分野のバランスのよい事業構成にする。同社はこの方針に沿って、非自動車分野に積極的に投資している。
 岡谷鋼機は2015年度を最終年度とする中期経営計画で、海外取引の拡大などに加え、環境分野の強化に動いた。環境配慮型製品の拡販だけでなく、省エネ・省資源、水資源対策、未来型都市計画の推進を推進する。
 東邦ガスは2013年度までの中期経営計画に沿って、平成24年度の事業計画をこのほど発表した。天然ガス利用拡大の好機を逃さず、家庭用燃料電池、太陽光と組み合わせた発電システム、業務用ガスコージェネレーションの拡大に積極的に取り組む方針だ。
 多くの企業が既存事業をテコ入れし競争力の再強化を図るとともに、新成長分野に経営資源の重点投入を計画している。国内市場の成長が鈍化し、新興国企業との競争が激しくなる中で、事業全体の検証を求められている。
 各社の経営計画には別の共通点もある。品質へのこだわり、安全・安心へこだわり、実直なものづくりを守り抜く姿勢だ。中部の企業の特徴であるこの姿勢があればこそ、経営計画で打ち出した目標が実現できる。新たな取り組みを積極化しつつも、原点を忘れないことが大切だ。

 

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