「トップ登板」郷鉄工所社長・加納静氏

更新日:2011年 8月18日 (木)

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「利益を安定的に確保できる会社にしていく」と語る加納社長

 郷鉄工所はこのほど、加納静氏が社長に就任した。10代目社長で製造畑の出身。公共事業の縮減など厳しい環境下だが、どのような成長戦略を描いているのか。「将来、社を背負う若手技術者の育成に全力をあげる。安定して利益を出せる会社にしていきたい」と語る加納社長に、経営方針などを聞いた。
 ―現状について。
 「橋梁など公共向け製品、破砕粉砕機、ライニング製品の3つが当社の柱だが、公共事業は今後、どんどんと増える状況でない。破砕粉砕機は低水準の受注で推移している。当社は国内有数のフッ素樹脂ライニング配管・タンクメーカーだが、半導体メーカーなど供給先の海外移転が進み、国内で販売を伸ばすのが難しい。このため、新たな柱事業を確立する必要がある」
 ―どんな新規事業を考えているのか。
 「ゴミ処理システムの販売を事業化する。本社敷地内で9月、当社と産廃業者、業務提携先のムツミの3社が設立した産廃中間処理の新会社、E・C・Cのプラントが稼働する。廃棄された紙類やプラスチック、ビニールを焼却・破砕しリサイクル燃料をつくる会社で、プラントには破砕機、撰別機、洗浄機など当社製を軸に一部他社製を組み合わせたゴミ処理システムを導入する。ここで実績を積んでから販売に打って出たいと考えている」
 ―筆頭株主の立石建設工業はここ最近、郷鉄工所に対し、増資差し止めを申し立てたり、社長解任の株主提案を行うなどしている。落ち着いて経営にあたれないのでは。
 「昨年に続き、今年の株主総会でも立石側から中橋昇前社長ら取締役の解任を求める株主提案があった。話し合いの末、私が社長に就くことになったが、就任後、立石側に出向き、お互いに良好な関係を続けることを確認した。今後は落ち着いて経営にあたれる」
 ―このほど、今3月期業績予想を下方修正。純損益は2期連続の赤字見通しで、利益体質の確立が急務だ。
 「安定的に利益を出せる体質をつくり、配当もできるようにしないといけない。業績改善に向けてはコスト削減はもちろん、技術力の強化が欠かせない。優秀な若手技術者を育て、仕事量の拡大を目指す。成長戦略の一環として海外進出も検討する。10万平方メートルの広大な本社敷地には遊休地が随分とあり、賃貸するなど有効活用して収益につなげていきたい」

 

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