松川力造鳴海製陶社長 海外拡大、富裕層に照準

更新日:2010年 8月17日 (火)

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「テーブルウェアを文化として提案していきたい」と語る松川社長

 今年6月、鳴海製陶の新社長に就任した松川力造氏。政府系金融機関を経て、07年に同社取締役に就任してから、3年目でのトップ昇格となった。「歴史と伝統のある当社のトップとして、陶磁器業界全体の発展のため尽力していきたい」と抱負を語る。新社長に今後の経営方針を聞いた。

 ―業界をめぐる環境はいぜん厳しい。
 「われわれが供給するテーブルウェアは、日々の生活に欠かせない製品であり、『文化財』だ。国内だけでビジネスを展開していくには、高いハードルがあるが、市場のニーズをくみ取った製品展開を行なっていけば活路はあるだろう」
 ―2016年に連結売上高200億円をめざしている。
 「前3月期が約100億円であり、目標を達成するには、海外での売上高拡大が必要。そのため、増加するアジアの富裕層をターゲットに市場を発掘していく」
 ―具体的には。
 「現在、上海、香港、インドネシア、シンガポールに海外販売拠点がある。このうちシンガポールを、今後の拡大が見込めるインドや中東市場の窓口としており、本社との連携推進とともにスタッフの充実で強化していきたい」
 ―インドネシアの生産拠点は。
 「需要の拡大にあわせて、工場拡張とライン増設に着手することも見込んでいる。ただ、リーマンショック以降の世界的な消費低迷で先行きの消費動向が見えにくくなっており、設備投資は慎重に行なっていく」
 ―株式上場も視野に入れている。
 「06年にMBO(経営陣による自社買収)で、住友金属工業から独立して以来、株式上場は最大の目標としている。売上高の規模が100億円台前半でも、業績が成長傾向にあれば、市場からも歓迎してもらえるだろう。まずは営業利益率をコンスタントに8%台にのせていくことで、実現をめざしていきたい」
 ―昨年開設した銀座のショップの効果は。
 「銀座の店舗は通常のショールームではなく、当社初のコンセプトショップとして位置づけている。テーブルウェアを使うライフスタイルを提案するもので、クラシックな洋食器だけでなく、カジュアル系やエコ食器なども展示している。『ナルミ』の新しい魅力をアピールしていくことで、新しい販売チャネルの構築につなげたい」
 ―業界の再編は。
 「市場の成熟にともない、メーカーの数が減っていく傾向にある。当社は内外の多様な需要にあわせた製品展開で、単独で生き残りをめざしていく」
 <プロフィル> 79年東京大学教養学部卒、日本開発銀行入行。05年日本経済研究所国際局長。07年鳴海製陶取締役。10年同社社長就任。54歳。福島県出身。

 

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