「トップ登板」太平洋フェリー社長・渡邊哲郎氏

更新日:2010年 8月 6日 (金)

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「販促活動に力を入れる」と話す渡邊社長

 太平洋フェリー(本社名古屋市中村区)の新社長に6月9日付で渡邊哲郎氏が就任した。フェリー業界を取り巻く環境は依然として厳しい。一方で、今年で創業40周年を迎える同社は、来年3月に新船「いしかり」の就航を控える。業績回復に向けてどう舵を取るのか、渡邊社長に聞いた。
 ―厳しい経済環境での船出となる。
 「創業以来、一番厳しい時期だと捉えている。前期(10年3月期)はインフルエンザによる出控え現象や高速道路の休日割引による客離れ、リーマンショックなどで、貨物、旅客ともに減少した。旅客数は09年3月期に比べて4万人減の18万3千人。貨物であるトラックの台数も1万3千台減少し9万9千台となった。また、船の燃料が高騰し、利益を圧迫した。このような環境の変化に対応できる体制作りを2~3年で行いたい」
 ―具体的には。
 「どんな環境でも安定して収益を確保できる財務体質にしたい。そのためにコスト削減をもう一段押し進める。20年以上安定して利益を上げており、今まで気付かなかった部分もあったと考えている。だが、燃料費の削減などの大きなことはやりつくした。昨年、緊急的に収支改善プロジェクトを実施し、船のメンテナンス費用の交渉なども行った。さらにきめこまやかな部分を削減すべく、経営陣直結の収支改善委員会を設置した。今まで手をつけていなかった補修費の値段交渉などを行っていく。また、国や自治体に港の使用料値下げなどの支援をお願いしたい」
 ―経営戦略は。
 「待ちから攻めへの大転換をし、旅客数増加に力を入れる。当社のサービスと質は日本一だと自負している。船旅専門誌の読者が選ぶフェリー・オブ・ザ・イヤーにも18年連続で選ばれている。リピーターも多いが、一方で、新規顧客をどう開拓するかが重要な課題だ」
 ―どんな策を打つのか。
 「創業40周年記念キャンペーンとして、インターネットでの予約割引や無料招待券の抽選会などを実施した。船に乗ってもらうことが顧客開拓につながる。キャンペーン期間中の旅客数が前年同期で10%増となるなど、効果はあったと考えている。引き続きネットの予約割引や船内利用券プレゼントなどの企画を実施する。来年3月に就航する新船のキャンペーンも展開する。フェリーに乗ったことない人にもアピールしていく」
 ―今後の見通しは。
 「今期の売上高は前期比8・3%増の130億円を目指す。旅客は20万人以上、トラックは10万台以上を目標にしている。当社の売上高構成比は物流部門が7割、旅客部門が3割と、物流のウェイトが大きい。新船導入を機に、旅客を4割、理想では5割にまで引き上げたい」

 

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