政府が導入した「住宅版エコポインと制度」の申請が8日、いよいよスタートした。環境に配慮した住宅、マンションの新築や改修に対して、商品券などと交換できるポイントを1戸当たり最大30万円分発行するもの。不況に悩む住宅建設業界に福音となるか注目される。
同制度は住宅の断熱性を高めて、冷暖房の電力使用を減らし2酸化炭素の排出を抑え、地球温暖化を防ぐ狙いがある。また低迷する住宅市場に活を入れたいとの思惑もある。
1月の全国の新設住宅着工戸数は、景気の先行き不透明感を背景に前年同月比8・1%減の6万4951戸。1月としては年ぶりの低水準だった。下落率は昨年12月の15・7%減と比べ改善したものの、雇用や所得の環境がいぜん厳しいため、先行き予断を許さない状況だ。
特に中部圏が19・9%減と落ち込み幅が大きく、製造業不振の影響がモロに出ている。このため、住宅版エコポイント制度は、中部地域の住宅建設業界の底上げにも大きな効果が期待される。
対象となる工事期間は、新築が昨年12月8日から今年12月末まで。改修は今年1月1日から12月末までで、いずれも1月28日以降に完成のもの。
家電製品のエコポイント制度が大きな効果を上げたため、「エコポイント特需」に期待が集まるのもわかる。サッシ大手のYKK APが既存の窓に取り付けて断熱性を高める「内窓」の販売を強化するなど、関連業界は手ぐすねを引いている。「内窓」は防犯効果もあるという。
もっとも、住宅は高額商品なため、新築で30万円という同制度の効果は、自動車や家電に比べ限定的とみる向きもある。しかし、リフォームについてはエコポイントの還元率が高く、利用しやすいため、同業界は積極的に市場開拓に力を入れている。
エコポイント期間中が過ぎれば、需要の先食いによる反動減も懸念されるが、消費者の関心がリフォームに向けば、将来的な市場の形成にメリットがあるだろう。
とにかく、今年1年間はリフォームのチャンスだという意識が消費者にも植えつけられれば、関連業界にもメリットは大きい。過当競争に走ることなく、貴重な市場を大切にしていきたい。