「ココが聞きたい」中部の自律回復に必要な要素は 中部経済産業局長・宮川正氏

更新日:2010年 2月16日 (火)

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(B787の)行程が見えてきたことは大きい」と話す宮川局長

 新興市場の拡大成長を背景に明るさが見え出した中部経済だが、全体的な回復感は薄く、柱の自動車も新車買い替え補助金が途切れる9月末以降は再び不透明感が漂う。中部の自律回復に何が必要か、中部経済産業局長の宮川正氏に聞いた。
 ―中部の景況感は。
 「谷が深かったが非常な勢いで回復し、数量ベースでかなり戻ってきている感じ。恐らく年後半には2番底懸念は消えて相当回復感が出てくるだろう。ただこれを主導するのは自動車関連のアジア向け輸出であり、外需依存。日銀も警告しているように新興国経済は過熱気味で投機資金の流入と各国の内需振興策が両面で効いている。新興国の経済運営リスクと為替の問題は心配要素だ」
 ―国内は新車購入支援策の打ち切り後が懸念される。
 「補助金が無くなる不安材料はあるが、前倒し効果の出尽くし感もある。財政の影響もあるのでそろそろ出口戦略は仕方ない。地域全体で輸出を伸ばし、お金がこの地域で還流できる形になればいい」
 ―中部経済の自律回復に何が必要か。
 「まずトヨタを含めた企業業績の回復。所得、投資、雇用の回復もそれなくしてあり得ない。同時に自動車産業を巡る環境変化への対応を怠ってはならない。今、新興国中心の需要が起きているが、低価格車が主流になると部品産業もコストカットを迫られる。自動車を支える部品産業の構図が変わるので新しい技術のネタになるような勉強会などを支援していく。これからもしっかりとしたリーディング産業になってもらいたい」
 ―航空機産業の育成については。
 「初飛行したボーイング787は3年後ぐらいにおよそ月産10機と、とんでもない忙しさになる。企業も投資を含めた体制整備、人員確保を考え始めている。行程が見えてきたことは大きく、銀行もお金を貸すだろう。今年英国で開かれる航空ショーに企業をお連れして商談会を開くほか、共同受注の仕組みづくりや技術開発の支援、人材育成でもサポートしていく」
 ―工作機械業界からは輸出規制の厳しさも指摘される。
 「工作機械メーカーからは特に対中輸出にかかわる審査の厳格性に意見があると聞いている。本省(経済産業省)も昨年11月に手続き簡素化を含めて手を打ち、要望を受けた形で規制緩和はしている。引き続き業界のご要望もあるだろう。私も本省につなげていくし、本省も要望は検討材料としていきたい考え方になっているようだ」

 

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