「身の丈に合った成長を心がける」と話す中村捷二代表
サーラグループは愛知県東三河を代表する企業集団。1909年に豊橋瓦斯として創業し、43年に浜松瓦斯と合併して現在の中部ガスを設立した。現在は上場3社を含む40社以上でグループを構成。東三河と遠州地方(静岡県西部)に密着する企業グループとして地域を支える。豊橋瓦斯の創業から10月で100周年を迎えたグループの中村捷二代表に現状や課題を聞いた。
―100年周年を迎えた。
「100年に一度の経済危機といわれるが、何度も危機をくぐり抜けてきた。創業時、最先端技術を駆使したガス灯で街に明かりを灯した。その後、ガス灯から電灯になったが普通に考えれば大ピンチ。炊飯器や湯沸かし器などガスの新たな用途開発に挑戦し難局を乗り越えてきた。歴史を振り返り、地域への感謝の気持ちと前に進む決意を新たにしている」
―現状、どんな課題がある。
「5年ほど前に天然ガスに転換してから家庭用と産業用の割合が逆転し、現在は7割が工業用になった。ガスの販売量は倍増したが単価は下落した。量はあるが利幅が薄くなった。都市ガスは主に家庭用で流通コストもかかるが利幅も大きい。天然ガスを境に利益構造が大きく変わり、その意味で従来とは別の会社になった。その変化をどう調和させるかが経営課題の一つだ」
―どんな方向を目指す。
「売上高の半分を占めるのはエネルギーだが、大きな意味で生活という範囲に広げる。少子化や長期優良住宅の普及で住宅着工件数は減り、ガス需要も縮む。建て替えではなく、ライフスタイルの変化に応じて家を改造したり、買い替えするようになるだろう。中古住宅はリフォームを伴う。グループ内で個別に手掛けるリフォームを整理し、システマチックな仕組みにすれば拡大の可能性が高い」
―環境対応はどうか。
「天然ガスはCO2が少ない。石油から天然ガスに変えるだけでCO2の排出量は2、3割減る。また中期的には太陽光も有力。太陽光発電の工事など新たな分野で収入も増やせる。ガスと太陽光の組み合わせや排熱利用でエネルギーを無駄にしない。天然ガスがきれいという理由だけでなく、エネルギーを上手に使えばCO2の%削減は可能だ」
―次の100年に向けての舵取りは。
「基本的に内需産業で、マーケットは頭打ちになる。縮小に合わせた事業モデルも必要になるが、安易なリストラはしない。グループ全体で人を適切に動かして伸ばせる分野に力を入れ、シナジー効果を発揮する仕組みを考えたい」