「顧客目線で開発を進める」と語る干場常務
企業の設備投資意欲が冷えた状況の中、名古屋電機工業が検
査装置事業の立て直しに乗り出している。パナソニックOBの
干場敏明氏を招聘(しょうへい)して事業部門トップのオプト
エレクトロニクス事業部長とし、部内に事業推進室を新設。6
月には干場氏をナンバー2の常務に据えた。「公共事業が主体
の情報装置と異なり、検査装置は自由競争でスピードが求めら
れる」と語る干場常務に、検査装置の立て直し策と進ちょく状
況を聞いた。
―何が必要か。
「オプトエレクトロニクス事業部は、本社や主力の美和工場
と別の場所に位置し(社内で)研究所的な存在だった。いいも
のをつくる意識は高いが、顧客の望むものとは限らない。顧客
目線で製品開発から価格、サービスまで改革が必要だと感じた
」
―上期の成果はどうか。
「まず在庫の適正化に取り組み、メドがたちつつある。現場
では50%のコストダウンを掲げ、部品ひとつの調達にもコス
ト意識を高めている。部品は協力会社に公開し、コストダウン
を共に推進する体制にした。要求もするが、知恵を出す協力会
社にはこたえていく。協力会社は常時約100社あったが、5
0社程度に絞り込まれるだろう」
「検査装置事業部の将来像を示す中期計画を策定しつつある
。販売代理店や商社にも当社のロードマップを共有してもらい
たい。すでにディスクカタログを作成しており、製品セミナー
を開催するなどして、販売はお任せ的な思想を変えていく」
―今後は。
「(競合に)勝てる製品の仕込みを始めたところ。2010
年1月に、外観検査装置とX線検査装置の新機種をリリースす
る予定だ。1月20日から都内で開催されるエレクトロニクス製造・実装技術展『インターネプコン・ジャパン』に照準を合わせ、事業部全体で取り組む」
―解析評価サービスを開始した。
「地の利で、これまで自動車関連の電装部品メーカーとの付
き合いがあり今後も深掘りしていきたいが、どういうニーズが
あるのか。また、自動車の軽量化がテーマになる中、異物は致
命的な欠陥となる。電子部品や半導体に加え、鋳造部品などの
金属にも当社の非破壊検査装置のニーズはあるはずだ」
「検査装置を導入すれば費用がかかるが、当社で時間単位で
気軽に検査装置を使ってもらうことで、ユーザーニーズを探り
たい。最終的に当社の検査装置を知ってもらい、販売につなが
ればいいとは思うが、解析評価サービスはアンテナショップ的
な位置付けで、今後の開発に反映させたい」