アテナ工業社長 下野泰輔氏 革新のDNAで技術開発

更新日:2008年 12月19日 (金)

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「『ペプラカップ』は『ペーパー・プラスチック・カップ』から名付けた。力を入れていく」と話す下野新社長

 プラスチック製食品容器製造のアテナ工業(本社関市)の社長に十八日、専務営業本部長の下野泰輔氏が昇格した。下野新社長は、創業者でもある下野利昭会長の長男。世代交代を機に営業体制を強化し、技術力と企画力を高め「価格競争に陥らない、ニーズに対応したモノづくり」に取り組む。下野新社長に、就任の抱負や今後の事業展開などを聞いた。

 ―就任の抱負から。
 「当社は、底の深い容器を作る<深絞り>の技術や、安全性向上のために容器の口の縁を曲げる技術など、他社にはまねできないモノづくりを強みに発展してきた。常に新しいモノを追い求めるDNAを引き継ぎ、技術開発を続けていきたい」
 ―わずか一年でのトップ交代となったが。
 「アテナ工業の営業は八割方、東京や大阪などの大都市圏。水上博一前社長は商社出身で営業能力に長けている。副会長として今後、東京を拠点に活動してもらい、営業体制を強化する。マーケティングを徹底し、何が売れるのかをしっかりと見極めて開発、商品化につなげる。企画開発もスタッフの質、量ともに上げて、全社を巻き込む形で取り組んでいく」
 ―業界の現状は。
 「市場はまだ伸びる。景気の波にはそれほど左右されないが、価格競争に陥らないように、ニーズに対応したモノづくりが必要。ユニバーサルデザインや環境に優しい商品など、新しい機能を提案し、差別化することが大切だ」
 ―今後の事業展開は。 「当面は、昨年末に操業した新工場で、紙とプラスチックを融合したハイブリッド容器(商品名=ペプラカップ)に力を入れる。強度を確保しながらプラスチック使用量を減らし、軽量化を実現。紙とプラスチックのそれぞれの素材が持つ長所を合わせ、耐熱性や保温性、ビジュアル性に優れた商品に仕上げた。そのほかにも、香りが移りにくい素材の容器など、展開はさまざま。幅を広げていく」
 ―ペプラカップの進ちょくは。
 「新工場は来年三月ごろにフル稼働の予定で、現在は約半分。フル稼働で生産能力は月間千五百万個、売り上げ目標は年間で二十億円。投資総額は約十三億円になる見込み。ペプラカップを軌道に乗せながら、次の投資対象も育てていきたい」
 ―海外展開は。
 「食品容器はかさがあり、輸出入には向かない。マレーシアに子会社があるが、電子部品用のプラスチックパッケージを製造し、すべて現地で販売している。将来、マレーシアで食品容器の需要が出てきたら、一つの市場として現地生産、販売も手掛けていく」

 <プロフィル>しもの・たいすけ 1993年米国サンタモニカ大卒、アテナ工業入社。99年取締役、04年から専務。岐阜市出身。41歳。最近、健康のため10キロ―15キロをジョギングしている。

 

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