「民営化後も顧客第一主義は継続する」と話す宇田川支店長
日本郵政グループが民営化され一年余りが経過した。ユニバーサルサービスを提供する役割に加え「企業価値の向上」という視点が求められ、現場レベルでは難しいバランス感覚が必要となっている。今年七月、従来の簡易保険事業を引き継いだ、かんぽ生命保険の名古屋支店統括支店長に就任した宇田川博通氏に、就任の抱負と契約状況などを聞いた。
―着任から半年ほど経過したが。
「名古屋支店は、東海四県(愛知、岐阜、三重、静岡)を統括し契約件数は全国の約一割のシェアを持っている。ものづくりに従事する大手・中小企業が多く、最近の金融不安の影響も懸念されるが、依然マーケットの大きな地域だ。重大な役割を担っていると認識し、身の引き締まる思いだ」
―郵政民営化から一年以上が経過した。
「利益の追求は必要となるが、『お客様の立場に立ったサービスの提供に努める』という姿勢は継続する。今後は、保険金などの支払いを最重要課題とし、支店の管理・コンプライアンス体制強化を図っていく」
―民営化後、同支店エリア内の営業体制は。
「八支店と、郵便局約二千局でサービス提供している。売上高の約九割を分社化した郵便局に委ねているため、両社間で十分な協力体制を築くことが重要になる」
「さらに、今年六月に法人向け商品の受託販売業務を始め、当支店でも全職員の約三分の一にあたる二十六人体制で、法人向け新規契約の営業を行っている」
―新規契約の状況は。
「全国ベースで、今年の四月から九月までの新規契約件数は個人保険で約九十万件、年金保険で約九万九千件と堅調に伸び、東海地域においても順調に推移している」
―今年七月には保険制度の改正も行ったが。
「改正で一日以上の入院を支払対象とする入院特約『その日から』を導入したほか、主力の普通養老保険の加入年齢を七十五歳まで拡大し、お客様から好評を得ている。今後も生活設計をサポートするサービスを提供していきたい」
プロフィル うだがわ・ひろみち 1979年(昭和54年)郵政省入省、07年かんぽ生命保険横浜支店統括支店長。鳥取県出身。55歳。