2004年7月3日
海陽学園が愛知県に学校設置計画書を提出した

トヨタ自動車、中部電力、JR東海の三社が中心となって進めている全寮制の中高一貫教育校「海陽学園(仮称)設立準備委員会」は二日、愛知県に学校設置計画書を提出した。東京で会見した初代校長に内定している伊豆山建夫東京大学名誉教授は、「全寮制を生かし、家庭に依存している子供の人格教育を学校で担っていきたい」と強調した。また、設立費用約二百億円は、すでに七十八社(一日現在)が設立趣旨に賛同し、目標額に達する見通しを示した。

学校の設置構想は、トヨタの豊田章一郎名誉会長、中部電力の太田宏次会長、JR東海の葛西敬之会長の提起でスタートした。

同日県に提出した設置計画書によると、海陽中等教育学校は〇六年四月、蒲郡市海陽町三のラグーナ蒲郡内に開校する。約十三万平方メートルに寮(ハウス)十二棟など施設を設置。約八百席の大食堂があり、寮はすべての個室から三河湾を望めるという。無線LANなどで校内のどこからでもネットワークへの接続が可能にする。工事着工は〇五年一月、完成は〇六年一月ごろを予定している。

十月にも準備財団(設立代表者・豊田章一郎氏)を設立し、本格的な準備に入る。生徒総数は七百二十人で、開校時には一年生百二十人(一クラス三十人の四クラス)を募集する。具体的なカリキュラムは来年秋までに取りまとめる。基礎学力の徹底を重視し、土曜日に授業を行うことも検討している。授業料・寮費は「今の段階で独り歩きしては困る」(準備委員会)と公表しなかった。

教育方針について、会見した伊豆山東京大学名誉教授は、親の関心が学業だけに集まり子供は規則正しい生活を送れていないと指摘した上で「生活リズムが子供にとって人格形成に大変影響がある」と主張した。

特徴として、ハウスマスター(寮長)が寮に住み込み、二十四時間サポートする体制をとる。人選は「現在、他校で寮学長や教育現場で働いていた経験者などを中心に適任者を探している」(伊豆山教授)と述べた。

学習の内容については「試験のための授業は一切やらない」(同)と断言。大学入試を備えた試験科目ごとのクラス編成はせず、カリキュラムも幅広くする方針。また、入学試験内容は未定だが「多様な人材を選抜したい。従来の入学試験とやり方を変え、手間ひまかけて進めていく」(同)とした。

なお、海洋学園の設立に必要な約二百億円は、一日現在で七十八社から賛同を得て目標額に達した。現在も、検討している企業があり、社数は増加する可能性もある。

きょうの紙面 18ページ

ホーム > 今日の一面 バックナンバー > 2004年7月3日