全国唯一のブロック経済紙 愛知・岐阜・三重・静岡の経済情報

中部経済新聞 購読者向け中経企業年鑑データサービス申し込み・ご利用はこちら

中経オンライン入会初月無料

新聞購読のお申し込みはこちら

環境特集
持続可能な開発目標SDGs①社会貢献と企業利益との両立

国連との共同企画でSDGs推進活動に取り組むハローキティ=2019年9月24日ニューヨーク
国連との共同企画でSDGs推進活動に取り組むハローキティ=2019年9月24日ニューヨーク
SDGsが採択された国連サミット=2015年9月25日ニューヨーク
SDGsが採択された国連サミット=2015年9月25日ニューヨーク

誰一人取り残さない持続可能な開発目標

新型コロナウイルス感染対策が求められるなか、持続可能性への関心が一段と高まっている。昨年11月に中国で見つかったウイルスが、数カ月間で世界全体に広がったのは、グローバリゼーションとの関係を抜きにしては語れない。世界がより深く結びついたことで、人の往来やモノのやり取りが盛んになった一方で、ある国が何らかの理由で危機に陥れば、世界全体にさまざまな影響が及ぶ。今回のコロナ禍は、まさにその一例だ。思わぬリスクが顕在化し、持続可能性そのものが危うくなりかねない時代だからこそ、SDGs(エスディージーズ)の考えを知っておく必要がある。
SDGsは、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標」だ。2030年までに達成すべき17の目標と、そこから枝分かれした169のターゲットで構成され、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っている。構成が多岐にわたるので、煩雑に思えるかもしれないが、ポイントになるのは「環境」と「経済」、そして人権や暮らしといった「社会」の3分野の調和を図ることだ。以前のMDGs(ミレニアム開発目標)が途上国の開発問題を中心にしていたのに対して、その後継となるSDGsは先進国を含めたすべての人々の課題を網羅しているのが新しい。
企業の社会貢献といえば以前なら「利益の一部を社会に還元する」という考え方が一般的だったが、これだと景気動向に左右され、綺麗事で終わることが多かった。その点、SDGsの目標は社会貢献と企業利益との両立が前提となる。あるコーヒーチェーンを例に挙げると、一昔前のビジネスモデルのように生産者から搾取することによって利益を上げるというのではなく、生産者に適正な賃金を払い、品質と収益が両立できる栽培方法の確立を目指す。結果として消費者に高く支持されるブランドが構築され、業績も継続的にアップするという考え方だ。社会貢献を果たしつつ、利益も上げながら社会を変えていこうという発想がSDGsの特徴で、「持続可能な」と表現されるゆえんだ

新たな事業機会の創出 中小企業にもメリット

中小零細企業からするとSDGsは縁遠い話に思えるかもしれないが、そんなことはない。親和性があり、企業のブランディングとしても役立つ。例えば「うちの会社は食品関連だから、2番目の目標『飢餓をゼロに』でいく」と決めれば、従業員の意識に統一感が生まれ、アイデアが出やすくなり、行動にも移しやすい。スピードという点では大企業より分がある。こうした姿勢を発信し続けることで、取引先はもとより、消費者にも「この会社は環境意識が高い」と受けとめてくれるようになり、かくして世間における自社(商品)のポジションを明確にすることができる。 そもそもSDGsが関係するのはグローバルな取り組みだけではない。企業が⾏う事業そのものはもちろん、普段から取り組んでいる節電や節⽔、社員の福利厚⽣など、企業が⾏う⾏動すべてがSDGsとつながる。環境省が中小企業向けに編集した「SDGs活用ガイド」では、次の可能性が広がるという。①企業イメージの向上 ②社会の課題への対応 ③生存戦略になる④新たな事業機会の創出―SDGsの導入にルールはなく使い方はさまざまだが、理解して活用すると競争で優位になる。
外務省では「ジャパンSDGsアクションプラットフォーム」というWEBサイトを開設し、企業に参考情報を提供するほか、先進的な団体への表彰制度「ジャパンSDGsアワード」などを通して、取り組みを後押しする。同WEBサイトには取り組み事例が数多く紹介されているので、これからSDGsに取り組もうとする企業はヒントになるはずだ。

ご意見・ニュース提供
新聞広告出稿
土曜日紙面サンプル閲覧
アラジンオフィス
防犯カメラ買うなら塚本無線

会社概要メニュー

Bqey

出版物のご紹介 一覧へ

中経企業年鑑登録

イベント情報一覧へ

2024年4月5日(金)~7日(日)
第3回 名古屋モーターサイクルショー

Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
愛知県常滑市セントレア5丁目
主催:名古屋モーターサイクルショー実行委員会

最新モデル大試乗会、著名人のトークショー、各種デモンストレーション企画等も併催予定

2024年4月13日・14日
第10回 愛知からでかけよう!日本各地の名産・観光巡りフェア

オアシス21 銀河の広場
主催:中部経済新聞社

名古屋の真ん中に、各地の特産品がいっぱい!〜愛知から就航している各県の名産と観光に出会える!!〜

2024年6月8日(土)~9日(日)
名古屋で唯一の山岳関連イベント
第10回 夏山フェスタ

ウインクあいち(愛知県産業労働センター)7F・8F
主催:夏山フェスタ実行委員会

2日間にわたり、登山用品メーカーや自治体が出展!過去の開催では、トークショーや最新登山用品セミナー等の開催実績があり。

2024年6月27日(木)~28日(金)
第53回 建築総合展NAGOYA

ウインクあいち 7F・8F展示場
主催:公益社団法人愛知建築士会・中部経済新聞社

建築関連産業の課題解決と技術発展の一助とするため、製品・技術・サービスを一堂に集め、ビジネスと情報交流の促進を目的に1971年の秋より開催されている中部地区唯一の建築関連専門展示会です。

2024年10月11日(金)
しんきんビジネスマッチング「ビジネスフェア2024」

ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)第3展示館
主催:ビジネスフェア2023実行委員会

東海地区34信用金庫の取引先が、ポートメッセなごやに自慢の商品、技術、情報、知恵を持ち寄って、展示・PRします。